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世界で最も抗酸化作用の高い食品は何?【ビタミン/カロチノイド】

そもそも抗酸化物質とは?

抗酸化物質とはビタミン・カロチノイド類を指している

抗酸化物質とはビタミンC、E、セレニウムおよび、ベータカロチン、リコピン、ルテインやゼアキサンチンなどのカロチノイド類を総称した名称です。

昔からこんなことを言われてきませんでしたか?

「ビタミンを摂ろう!」「ビタミンが豊富です!」

家庭科や保健の授業においてもビタミンについて一度は聞いたことがあるでしょう。リコピンやβカロテンなどは「緑黄色野菜」に含まれているので、抗酸化物質を取りたければ「野菜」ということにつながっているのです。

抗酸化物質を非常に多く含む、野菜や果物の多い食事をとることが健康に良いということは、決しておばあちゃんの知恵ではなく、現代では十分な実験や調査を繰り返したことでこ化学的に証明されています。

じゃあなぜビタミンが体にいいとされるのかこれから丁寧に説明していきますね。

身体の中で発生する抗酸化作用・酸化反応とは

抗酸化について話を進める前に、興味のある人は「酸化」という作用について簡単に学びましょう。(興味がない人は読み飛ばしてもOK!)

酸化還元反応はみなさんも中学や高校の実験で必ず行っていると思います。

実は身体の中でもこの酸化と同じことが起こっており、抗酸化作用はこの酸化という化学反応を防いでいる作用なのです。

酸素自体は呼吸することで、みなさんが口に入れた食事が消化されてから、毛細血管の中で酸素により分解されます。この時水と二酸化炭素が生まれると同時に、分解したことによるエネルギーが発生します。

これが、体温というエネルギーの元になっていたり、みなさんも一度は聞いたことがあるはずのブドウ糖やアミノ酸や脂質を分解してエネルギーを生んで筋肉を動かしているというわけです。

つまり酸素自体はなくてはならないものなのですが、実は悪い面としては人間の体の中も酸化させてしまい、老化や病気の原因となることが分かっています。
(鉄が錆びてボロボロになるのをイメージするとわかりやすいかもしれません)

普段はこうした悪さをする酸素を防ぐような体の仕組みが備わっているのですが、年を重ねたり、ストレス、紫外線など細胞へのストレスが増えてくると悪さをするというわけです。

酸素は生命維持に必要だけれど、害になる場合もあるということを覚えておいてください。

理解している人が少ないフリーラジカル・酸化物質

化学を勉強した人は一度は聞いたことがあるラジカル。さらに「フリーラジカル」というとなんだか難しそうですが、あまり化学が好きではない人のために簡単に触れるだけにします。

ラジカルという状態はつまり化学では「不対電子」を作っている電子の状態を表します。ラジカルというものは別に珍しいものではありません。

ラジカルの特徴としては反応性が高いことが挙げられます。普通は原子と電子はペアになっていますが、エネルギーによって電子が単体で存在することがあります。物理の基本として原子と電子はペアなので、ラジカルの状態では他の物質と結合して安定的な物質になりたがるのです。

エネルギーと軽く触れていますが、皆さんの身の回りの灯油やガスと同じように、熱や光や放射線というのはエネルギーを持っています。こうしたエネルギーが与えられるとラジカルを生成するということだけ知っておけばいいかもしれません。

あくまで化学では一般的な現象なのですが、私達の世界においては化学的に不安定というのはあまり良いとは言えません。こうした化学の背景があって、医学的には細胞の損傷を引き起こし、がんや心血管系疾患など様々な病気に繋がりやすくなると考えられています。

抗酸化物質を摂取すれば防げるの?

抗酸化物質サプリメントは逆に健康を害する

「ビタミンEなど抗酸化作用のあるサプリを取れば酸化を防げるの?」

そう思う人も多いかもしれません。しかし、現在の科学では「高用量の抗酸化サプリメントの効果はない、もしくは健康に害をおよぼす可能性がある」という健康とはまったく逆の結論に至っています。

アメリカの研究では国民健康栄養調査という大規模な調査を行った結果、抗酸化物質とされるビタミンC、ビタミンE、アルファ、βカロテン、セレニウムなどを含む抗酸化サプリメントを摂取する人に病気のリスクが高まったと指摘されています。

研究や客観的事実をより詳しく知りたい方は、アメリカ国立衛生研究所(NIH)の「サプリメントを賢く使うには?(英語)」というファクトシートをごらんください。

多くの野菜や果物をとる人は病気リスクが低いのは事実

「野菜や果物を多く摂る人は病気になりにくい健康な体になる」

そんなことは小さな頃から散々言われてきた当たり前の事実ですよね。それでも野菜が嫌いだったりアレルギーがあったりなど食べられないからこそ、現代人はどういう食べ物を口にするか悩むわけです。

この点は、美味しい加工法や美味しい食材栽培につながります。科学という視点から見れば解釈が難しいので今回はあまり触れませんが、いかに美味しく、楽しく、健康を維持するかと言うのは人間として当たり前でありとても大事なことだと思います。

それはさておき、この言われつくされた「野菜が果物を多く摂る」人が病気になるリスクが低いというのはこれまでも世界各地で研究されており、間違いなく統計的には事実です。

一方で前述の通り「サプリメントは効果がない、もしくは健康に害を及ぼす可能性がある」という研究があるというのはどういうことを示唆しているのでしょうか。

化学物質としての抗酸化物質だけを摂取しても意味はないどころか逆効果ということです。

それなら、サプリに頼ることなく自然の食物や世の中に溢れている食品で抗酸化のものを摂取すれば良いと考えられますが、果たしてどんな食品に抗酸化物質が多く含まれているのか。そして、サプリと食品の抗酸化物質量にはどれくらい違いがあるのか知りたくありませんか?

自然由来の抗酸化物質を摂取するには?

世界中の3100以上の物質の抗酸化物質量を調べてみた

Nutrition Journal誌に掲載された論文では、世界中の食べ物、飲み物、スパイス、ハーブ、サプリに含まれている抗酸化物質を測定したデータベースを作成しています。

この論文には以下のような記載があります。「植物ベースの食事療法は、慢性的な酸化ストレス関連疾患から保護します。食用植物は様々な化学物質および様々な量の抗酸化物質を含んでいます。」

「植物の酸化防止物質は食用植物の有益な健康への影響に寄与しているかもしれないという仮説が立てられています。私たちの目的は、典型的な食品の総抗酸化物質含有量だけでなく、伝統的な薬用植物、ハーブ、スパイス、栄養補助食品などの他の食事からなる包括的な食品データベースを開発することです。」

抗酸化物質は植物(野菜や果物)から摂取されるので、あくまで植物性の食事をすることで慢性的な酸化ストレスを防ぐことができるのです。

また、この研究の面白いところは一般的な食べ物だけでなく、漢方薬やハーブ、サプリまで調べ尽くしているところです。

スパイス系は抗酸化物質が多く含まれる

結果は、食品によって抗酸化物質含有量に数千倍の違いがあることを示しています。

スパイス、ハーブ、サプリメントは私たちの研究で最も抗酸化物質が豊富な製品を含んでいます。また果実、果物、ナッツ、チョコレート、野菜およびそれらの製品は、高い抗酸化値を有する一般的な食品であると言えます。

植物食品は非植物性食品よりもはるかに多くの抗酸化物質を人間の食事に取り込むことを示しています。「食肉および食肉製品」カテゴリーの平均値を植物ベースのカテゴリー、果物、ナッツ、チョコレートおよびベリーと比較すると、食肉製品の平均よりも5〜33倍高い平均酸化防止剤含有量を有しています。

肉には抗酸化物質がほとんど含まれていないということが分かりますね。

また、分析されたスパイスとハーブの大部分は特に高い抗酸化物質が含まれます。スパイスやハーブは沢山の量を取らないので摂取量という視点から見ればほとんど寄与しませんが、スパイスやハーブが定期的に使用されている食文化では、毎回の食事で少量であっても摂取量に大きな貢献を与えているかもしれません。

「ハーブ茶や漢方薬がいい」というトピックについて科学的には解明されていませんが、これはあくまで含まれている化学物質の絶対量が少なすぎたり、単体での化学物質にその効果はみられないというだけであって、全く効果がないのかは分からないのが事実です。

ただ今回の研究の種目的である抗酸化物質量という点から見れば多くの植物の高い固有の抗酸化特性がハーブの薬効成分の重要な一因であると推測できると言えます。

ペルーの伝統薬「サングレ・デ・グラード」が最も高い抗酸化物質量

また、この研究において、ペルーでサンプリングされたクロトン・レクレリ種の木の幹からのサングレ・デ・グラード(ドラゴンの血)が例外的に高い抗酸化剤含有量を有していることが分かりました。

サングレ・デ・グラードは南米の先住民の間で広く利用されている伝統薬であり、西洋では1600年に発見されました。木を傷つけると血のように赤い樹液が流れ出ることから「ドラゴンの血」と名付けられたとされています。

古来は出血を止めたり、感染保護、薄めて飲めば胃腸の薬にもなったそうです。現代でもサングレ・デ・グラードから抽出される化学物質が抗ウイルス特性を持つことから米国の医薬品メーカーの特許として登録されています。(プロアンソシアニジンの一種でフラボノイドグループのSP-303)

私達が普段口にすることはしにくい植物ではありますが、古来から利用されてきた伝統的な植物由来の物質が抗酸化物質も多く含まれているのは偶然ではないでしょう。

参考資料

米国の国立衛生研究所などの資料を翻訳した「抗酸化物質と健康」 が客観的です。またサングレ・デ・グラードについては「インカの台所」を参照しました。

今回の論文

Carlsen, Monica H., et al. “The total antioxidant content of more than 3100 foods, beverages, spices, herbs and supplements used worldwide.” Nutrition journal 9.1 (2010): 3.

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